コロナ禍の中で年末の株価を予想できた人は何%いたのか?

みなさん、2021年あけましておめでとうございます!2020年の年の瀬にこの記事を書いています。今日はRedditのFIREコミュニティの中で、2020年を振り返るにあたってとても興味深い投稿があったので共有したいと思います。

Redditユーザーのu/frosty-the-hoemanさんが、市場が大荒れの模様を見せていた4月ごろに行われた2020年末のS&P500の株価指数予想コンテストの結果をまとめたものを投稿していました。(S&P500とは、米国市場の主要な上場企業500社の株価を元にして作られている指数のことです。)

果たしてFIREコミュニティの人々はどれだけ正しく年末の株価を予想できていたのでしょうか?結果は下記のグラフの通りとなりました。

20年4月時点で行われた年末株価予想コンテストの結果
的中できたのはごく一部ということが見て取れる

12/31の時点では米国市場の株価指数であるS&P500は3,756.07USDの金額をマークしているので、このグラフで印がつけられているのと同じ3,700-800USDの範囲と予想できていた人が正解だったということになるでしょう。ぱっと見でもわかるかと思いますが、ほとんどの人がかなり外れた予想をしてしまっていたようですね。数を数えると1,007人中たったの11人が正解ということで、実に約1%の人のみ(!)が正しく予測をできていたという結果になっています。

やっぱり市場の動きを読もうとするのはやめておきましょうという教訓

上記の結果、99%の人が20年4月の時点から年末の株価を的中させることはできなかったという結果となりました。コロナ禍真っ只中ということで特殊な状況下ではありましたが、FIREコミュニティに属する人ということである程度は投資に対して興味や知識のある層を母集団としていることもあり、いかにMarket timing、つまり市場を読むことが難しいのかを思い知らされます。

僕のような一般人に出来ることは、とにかく市場の全体にインデックスファンドを通して分散投資をして、長期的には今より株価があがっていることを大人しく信じているほうが、精神衛生上もいいのかなと改めて考えさせられる興味深い投稿でした。

2020年は本当に波乱万丈の年でした。投資という意味でも2月末から3月にかけては投資資産が減ってしまい、楽天証券の保有資産ページの赤文字を見てはちょっとげんなりしていた思い出があります。それでも3月の記事で書いた通り、長期投資の観点に立つというFIREの原則にあくまで付き従い、毎月のお給料をせっせと追加の投資に回してきました。米国市場の株価は今では結局2020年初をはるかに越えるall time high(16.3%の成長)をつけ、僕の資産もそれと同じだけ増えています。こんなに短期間で株価が回復したのは幸運なことなのかもしれませんが、自分が底値で資産を売却してしまうほどのパニックに陥らないというのを確認できたのは良い経験になりました。

市場が回復してきた今こそ投資計画の見直しをしよう!

逆に、今回の株価の暴落で夜寝付けなくなった!なんて方々は、もう少し債券等のリスクの少ない資産を保有するとか、Emergency Fundとして持っておく預貯金を増やすだとか、投資の方針を見直してみてはいかがでしょうか。リスク資産を多く持っていた方が将来的なリターンとしては良いはずであることを頭ではよく理解できていたとしても、実際に市場が予測できない動きをしてしまうと、理性的な判断ができなくなるのは人間として普通のことだと思います。そこは自分の性格、特徴なんだとわりきって、夜ぐっすり寝られるにはどのようなバランスのポートフォリオが良いのかをよく考える方が、長期的には良い結果をもたらすかもしれません。行動経済学的な観点ってものですね。今は市場が異様な動きを見せていた頃よりはだいぶ落ち着きを取り戻してきた時期だと思います。このような平時の時にこそ冷静に自分の投資計画をよく見直しておくことをお勧めします。またこれから起こり得る市場の荒波の最中には合理的な判断ができなくなっている可能性も十分にありますからね。

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