株式市場が大荒れの今何をするべきか?

波乱の2020年2月

今週1週間はコロナウィルスへの懸念がマーケットまで到達し、まさに大荒れといった感じでしたね。アメリカの主要な株価指数であるS&P500は1週間で10%以上下がり、ロイターニュースでは「2008年の世界金融危機以来の大幅な下げ」なんて報じられています。(「米株はS&P7日続落、週間では08年以来の大幅な下げ」

さて、こんな状況下で僕はどうすれば良いのでしょうか?答えはシンプルです。何もしないで、普段通りに行っている毎月の投資を続けるだけです。僕が心理的に余裕な理由は以下の二点です。

1. 職を失うリスクがとりあえず大きくないこと

2. 当面の生活費をまかなえるだけのキャッシュを保有していること

1の職を失うリスクについては人によって変わってくると思いますが、僕の働いている会社はリストラはほぼない企業であり、あったとしてもターゲットにされるのは40歳以上であるとか人件費の高い層で、僕のような若年者にはあまり関係がないと思っています。もちろん会社が倒産してしまえばそんなことも言っていられないですが、会社のキャッシュフローを見る限りでは、しばらくの間は企業活動の存続は維持できそうなレベルなため、ここはあまり心配していません。

2についてですが、こちらは以前の記事で紹介をしたように、投資を始める前に僕は最低6ヶ月分の生活費になるお金をEmergency Fundとして貯めていて、現預金という形で保有をしています。つまり、マーケットが傾いている現時点で投資資産を売却する必要が全くないわけです。

僕の投資資産ももちろん今回の市場の下げを受けて評価価額は下がっておりますが、売ってしまわなければ損失にはならないというのが10年以上のスパンを見据えた長期投資をする際の大原則です。
逆に言ってしまえば今はインデックスファンドやETFが大きく値下がりしている、つまりセールのような状態なのだ!と思ってさらなる投資を進めてしまえばいいのです。

僕は毎月行なっている積立NISAを続行し、その他の余剰資金をさらにインデックスファンドに回します。今みたいな状況下で躊躇なく買うことができなければ、ドルコスト平均法での長期投資の旨味がなくなってしまいますからね。逆にEmergency Fundにまで手をつけてまで安値を追いかけるか?というと僕はあまりオススメしません。やはりEmergency Fundとは緊急事態でない限り手をつけないと決めたお金なのですから。

理屈はわかるけど不安!というあなたへ

ここまで上記二つの理由から僕が今回のマーケットの動きにほぼ全く動じなくていいということを説明しました。4%ルールに従ってFIREを達成しようとするというのは、インデックスファンドをはじめとする市場全体に何十年にも渡る長期投資を続けていくという覚悟を決めているということです。そんな僕らにとっては、今回のような市場の荒れというのはいつか必ず起きるものという認識が大切です。下にGoogleから取ってきたS&P500のチャートを示しますが、不安になったらもっと大きな年月の経過という観点から市場を見てみることをお勧めします。歴史的に見ても株式市場というのはさまざまなマーケットクラッシュを乗り越えて、ここまで成長を続けてきたのです。今回の動きも10年後に振り返ってみればなんだこんな程度のことだったのかと思えるはずです。

S&P500のチャート 長い年月で見ると市場はアップダウンを繰り返しながら成長を続けているのが見て取れる
S&P500 chart from google
長い年月で見るとアップダウンを繰り返しながら
マーケットが成長している様子が見て取れる

もしこの記事を見てもどうしても不安が残るというのであれば、上にあげた1と2の観点から何故不安なのかというのをよく考えてみるといいかもしれません。職の安定性が低く、市場の動向次第ではリストラされることもあり得るのか、または生活費6ヶ月だけの現預金だと足りないという不安なのか。不安の元が特定できれば、Emergency Fundをいっそ一年分まで多く貯めてしまってみたりと対策を取ることができますからね。もしかしたら投資資産を100%株式ではなく、10%は債券等のセーフガードになるような資産にしてみても精神衛生上良いのかもしれません。いずれにせよ、自分がどうすれば夜に心配することなくぐっすり眠れるのかを考えてみてください。

併せて以下の記事もどうぞ:

あなたは明日突然仕事をクビになっても大丈夫ですか?Emergency Fundのススメ

Sequence of Return Riskとは?リタイアの4%ルールが失敗する時