ローンがあるけど投資をしてもいいの? 借金を先に返済する方が損をすることもあるって本当?

まとめ

全てはローンの利率によります。投資に期待する年間リターンを決め、大きい方を優先しましょう。

僕の抱えている借金

僕は大学の学費をJassoからの有利子の奨学金を借りて支払いました。

奨学金を借りるとは変な言い方ですが、まあ正直に言えば借金ですね。毎月1万5千円ほどの返済を約15年に渡って行うという返済プランです。

有利子の奨学金ということなので、返済するべき金額が残っていれば毎年利息がつき、それだけ支払わねばならない総額は元金から増えていきます。逆に言えば毎月の返済額を増額し、元々の15年より短い期間で返済することにしたとすると、その分当初の計画では発生するはずであった利息が無くなり、結果として返済総額は減り得をするということになります。

ローンと投資、どちらを優先するべきか

では、このローンを抱えながら投資をしても良いんでしょうか?余っているお金があるのなら、投資には回さずに早く借金を返してしまって総返済額を減らした方がいいんじゃないの?という風に考える人もいるかもしれません。

全ては数字に行き着きます。投資で見込まれる年間のリターンと、奨学金に年々つく利息を比べてみればいいのです。僕の(というかFIREのための)投資手法はアメリカをはじめとする世界経済へのインデックスファンドによる分散投資です。僕は若干控えめに見積もって年間平均5%のリターンで様々な計算を行っています。(インフレ考慮済)

この5%より奨学金の利息が高ければ、奨学金の返済を優先すべきということになります。

ということでJassoのページから僕に適用されている固定の利率を確認してみました。その結果なんと…利率は0.3% ! 正直少し笑ってしまうぐらいの低さです。これなら毎月の返済は今の15000円のままとして、余剰資金は全てインデックスファンドに回した方がはるかにお得です。

Jassoは奨学金と謳いながら借金を若者に背負わせてるといったような批判もたまに耳にしますが、借金と開き直ってみてしまえば相当良心的とも言えるでしょう。勿論無利子の方が何倍もいいですが。

一応わかりやすいように数字を使って見てみましょうか。

仮に現在残りの返済総額が200万円で、毎月の返済額は1.5万円だとします。このままいけばあと残り11年ほどで返済が完了するという見込みです。

さらに投資資産としても200万円ぴったり持っていて、これをそのまま残りの返済全てに充てることもできるとしましょう。

  • この場合、残りの200万円を一気に返済すると、11年間の間につくはずだった利息分を支払う必要がなくなり、約3万円得します。
  • 一方で200万円を年間5%の利率で増えるインデックスファンドに入れたまま11年間を過ごすと、元の200万円は342万円(!)に増えます。つまり142万円得するということです。

どうでしょう?こうしてみると差は明らかですね。利息がここまで低ければ、返済を急がず余剰資金を投資に回した方が139万円も得をするという結果となりました。

ローンは必ず利率を確認!

今回は例として挙げた僕の奨学金の利息が非常に低いのでこのような結果となりましたが、他のローンを抱えている人はまずその利率をしっかり確認しましょう。

カードローン、リボ払い等が残っている方は気をつけてください。これらのローンは利息が年間10%を超えるなんてことも珍しくありません。もしそんな借金を抱えてるとしたら緊急事態だと思ってください。投資をするのは直ちにやめて、Emergency Fundを使ってでも返済を急ぎましょう。

家のローンなんかだとまだ結構金利は低いようですね、1%程度なら僕はまだ投資を優先させます。これが3-4%とかになってきたら少し悩みますね。なぜかというと、ローンを前倒しで返済すれば、利息分を確実なリターンとして得ることができると考えられるからです。僕は仮定として5%リターンを投資から得られると想定してはいますが、やはり株式市場はボラティリティの富んでいるためいつもそんなに上手くいくとも限りません。確実に4%のリターンをローン返済によって得られるならば、感情的にもそちらの方が安心ですしね。